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業界別M&A経営・ビジネス
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エネルギー業界2024年振り返り〜業界進化・省令改正〜

目次

2024年、LPガス業界は多くの重要な動きや課題に直面した。特に、能登半島での地震・豪雨という災害対応、省令改正、大型M&Aの増加など、業界を取り巻く状況は急速に変化している。

年始の地震と災害対策

2024年元旦、家族団らんの日本各地に衝撃が走った。
能登地方を震源としたマグニチュード7.6の大型地震。液状化による道路分断、津波、大規模災害、多くのLPガス事業者様も被災された。自然災害を防ぐことはできないが、業界は改めて災害対策の重要性を認識した。

特に、地震後の供給体制を迅速に整えるための取り組みが注目され、以下の点が焦点となった。

  • 供給網の強化:配管やボンベの耐震性向上への投資
  • 非常用設備の普及:災害時即応可能な移動式ガス供給、ガスからの電気生成
  • 自治体との連携:緊急時における避難所へのガス供給

これらの対策が進む一方で、地域差やコスト面の課題が依然として残状況である。

省令改正

長年、業界のいびつな収益構造の原因となっていた「過大な営業行為」に国がメスを入れた。本来は事業収益をシステム、設備、人材への投資をすべきところ、商圏の維持・拡大の方法として、過大な設備の先行投資に資源が集中していた。その結果、業界としてのDX化や人材育成が遅れていたように思う。常日頃より全国のお客様と接点を持たせていただいているが、省令改正に対する各社の対応方針には未だ地域によっての差が大きくあるように思う。業界成長のためにも、いち早く不健全な投資は無くなるべきだ。

大型M&Aの増加と異業種資金の参入

本年も400以上のM&Aがあった。件数としては例年と比較して横ばいもしくはやや多いという印象だが、中身としては衝撃の多い一年となった。


①1万件以上の顧客を保有する企業様の譲渡
②事業承継だけの理由ではない、長期戦略のためのM&Aスキーム

①については岩谷産業が3月にコスモスエネルギーHDを持ち分法起用の関連会社化、11月には推測8万件保有のアイエスジーを完全子会社化。TOKAIは長年付き合いがあったフジプロ(推定3万件)の事業承継課題を解決するため、全株式を取得。

6月には福岡の増田石油がアストモスエネルギーと協同出資でマスダガス&リテイリングを設立。50代の経営者が業界の未来を見据えて、新しいM&Aの形を実現した。7月にはLPガス顧客30万件を保有する業界を代表するレモンガスがSMBCキャピタル・パートナーズとの資本提携を実現。ファンドによるLPガス業界に対する初の本格投資事例。10月には豊通グループが傘下の豊通エネルギーを東邦液化ガスへ譲渡した

②①で紹介した増田石油の例もそうだが、これまでは跡継ぎがいない理由のM&Aが大半を占めていたが、2024年はそこに限らないように思う。

8月1日、山梨県甲府市にある窪田商店(推定5千件以上)はガスワングループに34%の株式を譲渡し資本業務提携を締結。強固な顧客基盤、健全な財務内容、自社配送ネットワーク、40代の社長、外から見れば単独で経営していく上で申し分の無い窪田商店は将来を見据えて、更に上を目指す。

季節需要にも対応できるグループ顧客、仕入れコストの削減、資本を伴う業務提携を実現することで10年後でも地域の雄として根差していける仕組みをいち早く実現した。

担当者からのコメント アイコンこの記事の執筆者

中原 駿男

慶應義塾大学経済学部卒。2010年にみずほ銀行に入行し、法人営業に従事。2014年からは日本M&Aセンターにて、地方の事業承継解決問題に取り組む。その後、中堅M&A仲介企業の取締役として業界特化の業界再編戦略本部を立ち上げる。2022年8月にスピカコンサルティングを設立。2023年7月、M&A業界をテクノロジーで進化させたい思いでGA technologiesと資本提携を実施。

担当者:中原 駿男部署:エネルギー業界支援部役職:代表取締役