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業界別M&A
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2025年1月の調剤薬局・ドラッグストア業界M&Aまとめ

目次

今月の調剤薬局・ドラッグストア業界における公表M&A

2025年1月において、一番の話題になった調剤薬局・ドラッグストア業界におけるM&Aといえば、調剤薬局業界において絶大な知名度を誇るファルメディコの狭間社長がM&Aでバードファーマシー(大阪/1店舗)を譲り受けたことではないでしょうか。

<2025年1月調剤薬局・ドラッグストア業界における公表M&A>

自身の想いを未来へ紡ぐためのM&A先選定

本件M&Aは、2024年12月の総合メディカルによるライフアート(広島/62店舗)のM&Aに続き、業界内では注目を浴びる公表となりました。

バードファーマシーは、「調剤業務の一部外部委託」を国家戦略特区事業として提案するために狭間社長が設立した任意団体である薬局DX推進コンソーシアムの企業会員です。よって、バードファーマシーと狭間社長は近しい関係性であり、かつ、バードファーマシーの鳥居社長は狭間社長の考え方への賛同者であったことが予想されます。

おそらく、バードファーマシーは多くの譲受候補企業の中からファルメディコを選んだわけではなく、「ファルメディコに自社の未来を託したい」という想いでM&A先の選定を行ったのではないでしょうか。

横と縦の相乗効果

公表情報によれば、売り手であるバードファーマシーは買い手であるファルメディコ同様、「在宅」に強みを持つ会社です。ファルメディコの展開エリアは大阪市内に限れば平野区、城東区、住之江区、売り手であるバードファーマシーの展開エリアは大阪市港区であることから、本M&Aを機にグループとして効率よく在宅を行うことができる対応エリアが広がったと考えられます。

<公表情報をもとにスピカコンサルティングにて独自に作成。赤プロット:大阪府内でファルメディコが運営するハザマ薬局>

また、バードファーマシーは漢方相談に関するノウハウもあるとのことで、ファルメディコの既存店舗に対して「漢方相談に関するノウハウ」も提供していくと公表資料には記されていました。ファルメディコとしては、対応エリア拡大の横への広がりと、患者への提案の質を上げる縦への深堀の両方を実現するというシナジーが見込まれているのだと思います。

狭間先生からのコメント

当社は、今回の株式取得によりバードファーマシーが強みを持つ個人在宅患者の居宅療養管理指導や一般社団法人日本在宅薬学会の漢方師範を活かした漢方相談のノウハウを、当社既存店舗に広げることで、事業内容をさらに充実させ経営基盤を一層強化することができます。


いつ標的になるかわからないランサムウエア

本記事を執筆中の2025年2月21日、驚きのニュースが舞い込んできました。

◆ I&H、社内文書が「ダークウェブ」に流出

スギホールディングス傘下のI&H(いわゆる阪神調剤グループ)の社内文書が、ダークウェブ(特殊なソフトを使うとアクセスできる闇サイト)にアップされたというニュースでした。身代金要求型ウイルスであるランサムウエアによるサイバー攻撃の標的にされ、ダークウェブ上の暴露サイトうちで2021年11月に公開されたとのことです。

高まるサイバーセキュリティーの重要性

病歴や服薬している薬など、高度な個人情報を取り扱う調剤薬局において、サイバーセキュリティーの重要性は高まっています。しかし、個人経営が多い調剤薬局業界においては、

  • レセコンのログインパスワードが1234
  • ログイン情報が付箋でパソコンに貼ってある
  • そもそもパスワードがなくてもログインできるような設定にしている

といったことが散見されています。こういった状況で、ハッカーに狙われたらひとたまりもないのは言うまでもありません。大々的な情報漏洩を起こしてしまった調剤薬局に通いたいという人はいないでしょう。患者数の減少に繋がるのは当然の結果です。

企業価値とサイバーセキュリティー

情報漏洩が企業価値に与える影響についても、相関関係が明確になってきています。株式会社サイバーセキュリティクラウドが2022年に発表した『個人情報漏洩被害公表と株価の変化に関する調査レポート』によれば、情報漏洩事故を起こした上場企業の株価は、サイバーセキュリティインシデント公表直後約8割が翌日に株価が下落しているとのことでした。中には2割以上の株価下落となった事例もあるようです。

詳細については以下をご覧いただければと思いますが、情報漏洩事故が企業価値に与える影響が甚大だということがよくわかります。

株式会社サイバーセキュリティクラウド:『個人情報漏洩被害公表と株価の変化に関する調査レポート』を発表

直近でも様々なタイプの情報漏洩事故が発生しています。調剤薬局業界においても他人事ではない状況が続いていると思います。

調剤薬局向けサイバーセキュリティーについてのセミナー

当社スピカコンサルティングでは、守りの意味での企業価値向上ということで、過去には調剤薬局業界のサイバーセキュリティーに関するオンラインセミナーを開催したことがあります。

下記より申し込みいただければ、アーカイブ配信を視聴することができるので、ぜひご覧頂ければと思います。

https://spicon.co.jp/contact/

担当者からのコメント アイコンこの記事の執筆者

原 佑輔

東京都出身。東京理科大学卒業後、日系コンサルティング会社にて大手企業やPEファンドの投資先などの収益改善に貢献。2017年株式会社日本M&Aセンターに入社。調剤薬局業界の西日本エリアの責任者として、拠点立ち上げを行う。2023年スピカコンサルティングに参画。

担当者:原 佑輔役職:執行役員

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