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経営・ビジネス業界別M&A
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物流業界2025年大予測~再編が成熟期へ突入!共創経営で明暗が分かれる物流業界~

目次

中堅・中小企業のM&Aと2025年の展望

物流業界の中堅・中小企業も同様に潮目が大きく変わった印象である。
後継者不在、経営者の高齢化という事業承継の悩みが数年前からあり、それに対して2024年問題への対策、コロナ禍での業績不振なども合いまってM&A件数は増加してきたが、2024年も勢いは衰えず公表されたM&A件数は101件(10月末時点)であり、前年より40%増しのペースで進んでいる。

主な要因としては先に挙げた法改正やルール改正への対応、それにかかわる行政処分の厳罰化、さらにはコロナ融資がスタートした企業が増え、改めて経営の体制をどうするか、社員・会社・個人にとってどういった舵取りが幸せなのかを考えた結果、譲渡に動く企業が増えた。他方譲受企業においては新たな拠点の確保や荷主の開拓、輸送の効率化というテーマでのM&Aが引き続き多かったが、企業価値への見方には大きく変化があったといえる。

それは業界としてコンプライアンスに対する考え方が厳格化し、それに伴い、コンプライアンス違反に対して、それを是正コストを見込んで企業価値を下げたり、そもそも是正がなされるまで譲受が不可能、または事業譲渡などのスキームの変更をしなければ実行できないという意見も多くなった。

これは今後の譲渡企業に対する見方が厳しくなるキーポイントとなるであろう。調剤薬局業界やドラッグストア業界など、他業界でも同様の経験をしてきたことであるが、まさに物流業界の再編が成長期から成熟期に突入し始めたといえるだろう。


2025年もこの流れはさらに勢いを増すと予想される。
2024年に経験したことやきっかけがより一層厳しくなっていくからだ。さらには下請法の改正も検討され始め、荷主企業が物流企業の選定において、現状の「物流はコスト」という考え方から転換しなくてはならない。これは荷主企業が物流企業への理解を得られるという点においては歓迎すべきことではあるが、逆に物流企業選定の考え方も変わると思われる。これまでは元請け任せにできたものが不可能となり、より信頼のおける物流企業、特にトラックを自社で保有している安定企業、または強固な協力会社ネットワークを持っている企業に任せるように変わってくると考えられる。下請け企業に甘んじている物流企業は仕事が増える、運賃が高くなるどころか仕事が振られない企業になりうる可能性も高い。

物流企業が考えるべきこと

物流企業で生き残る企業は運賃の交渉力があり、人材に困っておらず、財務優良な企業ではない。
荷主含めて「顧客と共に栄える」ことを考えることができる企業が生き残ること企業であろう。自社の利益だけではなく、取引先の利益も同時に追求できることこそが大切なポイントとなる。そのためには現場力と提案力の2つを磨いていかなければならない。改善基準告示に関する行政処分も数多く出てきており、コンプライアンス遵守はもはや当たり前の時代に入りつつある。その一段先でどのように戦っていくか、その舵をきることが大切である。もちろん、それらを自社で達成していくことがベストであるが、大手企業のように協調する戦略も一つの大事な考え方である。

まずは業界の中で自社の立ち位置をしっかりと客観視し、現場力と提案力を認識しましょう。そのうえで、ありたい姿とのギャップを理解し、自社でやれることと実現が厳しい(もしくは時間がかかりすぎる)と思えることを大別して欲しい。その中で、そのギャップを埋めるべく行動するべきことを整理し実践していくべきだ。物流業界をより一層「誇れる業界」にするために、経営者が考えるべきこと、行動すべきことはたくさんあり、非常に重要なことである。

担当者からのコメント アイコンこの記事の執筆者

山本 夢人

石川県出身、東京大学工学部卒。2010年に野村證券に入社し、その後土木資材メーカーで副社長となり経営に参画。2016年に日本M&Aセンターに入社し、入社以来一貫して業界特化型のM&Aに従事。2019年には全社MVPを受賞し最年少で部長職となる。2023年スピカコンサルティングに参画。運行管理者資格保有。

担当者:山本 夢人部署:物流業界支援部役職:取締役